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5.182016
購入時の正しいシューズの選び方。

こんにちは。ランニングコーチの井上真悟です。
現在、コーチを担当している「サロマ湖ウルトラマラソン」まであと40日となりました。
出場者の皆様にとっては今がまさにがんばりどころ!
私も日々のセミナー&練習会の実施や情報配信を通して皆様のレースを陰ながら応援している今日この頃です。
そんな中、先日は都内にて月刊ランナーズ主催の第2回公式クリニックを実施しましたが、練習会をとおして「シューズのお悩みについて」たいへん多くの方からご質問を受けました。
私自身、シューズの販売に4年間関わってきましたがウルトラマラソンに限らず、普段のジョギングやウォーキングでも正しい靴と足の知識を抑えておくことでトラブルの温床を未然に防げることはとても多いです。
特におさえて置きたいのは
①シューズの正しい履き方
②シューズの正しい買い方
の2点。
履き方についてはコアランニングスクールの全セミナーで、随時指導していますのでココでは割愛します。
今回は特に「買い方」について。
①大切なことは正しいシューズのサイズ合わせ
まず、どのようなお店でシューズを選ぶべきか?
どうせ買うのなら、
①最も自分の目的に合ったシューズ
かつ
②足のカタチに合ったシューズ
を
③最も安く
買いたいですよね。
大切な考え方は①→②→③です。
逆はあり得ません。
しかし得てして①→③の選び方をしてしまう方は意外と多いのではないでしょうか?
問題は②の足のカタチに合ったシューズをどう選んだら良いのかがよく分からないからだと思います。
逆に言うと、シューズサイジングの基礎知識さえあれば購入時の選択ミスはグッと減るわけです。
ぜひ今回の記事をとおしてサイズの適正判断方法についての正しい知識を身につけて下さいね。
②シューズ合わせは絶対に「足の長さ」から
「今度の100kmウルトラマラソンではどんなシューズで走ったら良いと思いますか?」
先日のクリニックで一番多かったご質問です。しかし、この手の質問には100点の正解はありません。また、質問者自身が70点の答えを既に持っているケースが殆どです。
どういうことか?
僕は逆に質問を返します。
「貴方はどのようなシューズを選ぶべきだと思いますか?」
「私はソールの薄いシューズだと○○kmで足裏を痛めたことがあるので△△の理由で□□のタイプにしようかと悩んでいるんです」
と、ちゃんとご自身の考えでお答えになります。脚力には個人差があり、どのシューズを選ぶのが最適かにも個人差がある以上、模範解答は合ってないようなもの。但し、貴方がランニング初心者でないのなら、これまでの経験に基づいて、ご自身の考えを信じて選ぶべきです。シューズの「種類」に関しては。
私が元シューズ販売のプロとして、お伝えできるのは「適正なサイズ」の合わせ方について。ココだけは絶対に販売員の立場からの現場の知識を参考にしていただきたいです。
シューズのおおよそのサイズはみなさん既に履いているものと同一で良いので、購入を検討している製品のインソールを外して、カカトをしっかり後ろに合わせた状態でゆっくり立ち上がってみて下さい↓
このとき、指とインソールの切れ端のスキマがおよそ1cm〜1.5cmならば“縦の長さに関しては”適性なサイズだと言えます。
この「インソールチェック」が、シンプルかつ間違えのないサイズ選びをする上で最も基本となります。
ポイントは「いつも履いている○○.○cmのサイズが必ずしも全メーカー同じサイズではない」ということ。
不思議に思ってしまうかもしれませんが、本当にそうなのです。
例えば私は足の実寸が両足ともに25.5cmでシューズは+0.5cmの26.0cmを選ぶことが多いですが、たまに26.0cmのシューズでインソールチェックをすると指先のスキマが明らかに2cmを越えるモデルがあります。
生産国や生産時期により、同じブランドの同じ26.0cmのシューズでも縦の長さが違うことがあるのです。
けれど、数字に誤魔化されず購入前に必ずインソールチェックをすれば間違えたサイズを買うことはありません。
ぜひみなさまもまずはスポーツ用品店でシューズを選ぶ際は必ず店員さんに許可をもらいインソールチェックを行なってみて下さい。
③シューズ選びで大切なのは指の屈曲点
もしもインソールチェックをせずにシューズを選んだとしても…きっとしばらくは違和感のないシューズは買えてしまうと思います。
しかし、インソールチェックをせずに(=理屈を気にせず)買うとしたら、選ぶポイントは何でしょう…
ズバリ、「感覚」ですよね。
要するに「履いてキツくないシューズ」ならば知識はなくても誰でも感覚で選べるのです。そして、後々靴ズレや様々な足のトラブルを抱える温床になります。
仮に選んだシューズが本当は貴方の足のカタチよりも幅の細いモデルだとしたらどうでしょう?
サイズを上げれば、「履いてキツくない」シューズにはなりますよね。
仮に選んだシューズが本当は貴方の足のカタチよりも幅の広いモデルだとしたらどうでしょう?
そもそもが「履いてキツくない」シューズではあるわけです。
しかし、後者の場合はムダなゆとりがあることで靴の中は常にブレやすく皮膚のスレや足底筋の負担、骨のグラつきから膝や腰にまで負担が掛かりやすくなってしまいます。
前者の場合は、横幅は問題ないかもしれませんが…間違いなく縦の長さにムダなゆとりが出来すぎてしまうハズです。
ランニングシューズには足指の関節に負担がかからないよう、設計上考えられた屈曲点というポイントがあります。
それが明らかにズレてしまった場合、指の曲がるべきでないところにシューズの屈曲点が来てしまうのです。
コレではシューズの性能を活かせないばかりか、長い期間のランニング習慣をとおして骨の歪みにつながる悪影響を生んでしまいます。
だからこそ、シューズ合わせはインソールチェックを駆使しながら必ず縦の長さから合わせること。
これが基本なのです。
④足長が合っているのなら、後は感覚でOK。
シューズ選びのポイントは「縦は理屈。横は感覚」です。
足長さえ合っていれば屈曲点はOKなので、後は足を入れてみた感覚重視です。
「足を入れてみたら結構キツイなぁ」
即答できることはそのシューズはそもそも貴方の足のカタチより細いモデルなのです。残念ですが、選択肢から外しましょう。
「足を入れてみたら少し緩い気がする」
コレは本当に幅広のモデルという場合ももちろんありますが、例えばシューズの履き方(ヒモの締め方)がポイントを抑えられていないだけなのかもしれません。
足長が合っていて、かつ幅がキツすぎないモデルのシューズならば、後はインソールやソックスによる微調整で最適なフィット感を得ることは可能です。
また、その部分は専門的な商品知識をもった店員さんに頼るのもアリだと思います。
まとめ。
・選ぶシューズの種類は自分の考えで決めること
・選ぶシューズのサイズは必ずインソールチェックによる足長で決めること
・購入するシューズは足長が合い、かつ足を入れた感覚がキツくないものを選ぶこと
シンプルなポイントのみですが、コレが本質を外さないシューズの買い方です。
そして、間違いのない判断をする為にもランニングシューズは必ず複数のブランドの商品を多く扱っているお店で選ぶことをオススメします。
選択肢が少ないと、そもそも自分の目的と足に合う正解のシューズ自体がない場合があるからです。
商品数の多い、スポーツ用品店巡りを走って行なうのも楽しいものですよ^^;
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※ちなみに多摩地区でも商品数の多さを誇るお店のひとつ。
スーパースポーツゼビオ多摩境店さん↓
アシックス、ナイキ、アディダス、ミズノ、ニューバランス、アンダーアーマーの6ブランドのランニングシューズが初心者向け、中級者向け、スピードランナー向けでそれぞれ販売されていました。
ランニングシューズだけでなく、サポーターやレース用の補給用品、サプリ、プロテインなども多メーカーの商品が各種販売されているのが嬉しいところ。
ランニングシューズコーナーでは、スタッフさんによる無料測定も行なわれています。重心や身体の歪みなどのデータ解析がプリントされ、もらうことができるサービスは受けてみる価値ありです。
入り口にはデッカい鹿。店内は子供から大人まで楽しく時間を過ごせる工夫が様々でした(笑)
スーパースポーツゼビオ多摩境店
東京都町田市小山ヶ丘3-5-1
営業時間 10:30〜21:00
電話番号 042-798-6286