ブログ

シューズトラブルを減らすために

こんにちは。24時間マラソン元世界チャンピオンの井上真悟です。

オンラインショップで扱っているインソールの紹介も兼ねて、昨晩はシューズの目利きの鍛え方という記事をアップしましたが、

さっそく毎週水夜に担当しているスポーツクラブNAS若葉台ランニングセミナーで紹介したところ、「私は専門家にシューズを選んでもらいましたが、ピッタリすぎて足が痛くなります」という意見をいただきました。

この悩みについて、そのシューフィッターの選択が間違っていたのか?それとも他に問題があるのか?の根本が理解できていないと、せっかく購入したシューズがムダになってしまうばかりか、シューズトラブルの迷路から抜け出せなくなってしまう怖れがありますので、根本の問題解決のための記事を今日は書くことにします。

足が痛むのは、シューズを選んでくれた人のせい?

「新しいシューズで走ったら足が痛くなった」

というお悩みを具体的に整理するために、昨晩のセミナー生に詳しい状況を伺ったところ

「フルマラソンの最後の8kmくらいで」「指先まわりが」「締めつけられるように痛くなる」と、いうことでした。

つまり逆に言うと「30kmに満たない普段のランニングでは痛まない」ことが分かり、指の先端(ツメ)が素材に当たっているわけではないので、痛みの原因は履き方が悪いことでの靴ズレではなく、締めつけられるように指のまわり(母指球・子指球)が圧迫されていることから、おそらく痛みの原因はレース後半の疲れからくる「アーチの広がり」か「浮腫み」ではないかと考えられます。

昨晩のセミナー生よ。次にまとめた内容を参考にしてね。

まずは、足の裏の筋肉を正常に保てるような習慣を作りましょう

昨晩、アドバイスをお伝えする会話のなかで「そもそもアーチって、何ですか??」と、聞かれて私はハッとしてしまったのですが、単語の意味が分からなければ、対策もよく分かんないですよね。

下の図はあくまでイメージですが、人間の足の裏には、指の付け根とカカトをつなぐ筋肉がついていて、この筋肉が伸びたり縮んだりすることで、足の裏は開いたり閉じたりできます。

ランニング中は、足が地面についたときに自然と足の裏の筋肉が広がって衝撃が吸収され、次の一歩を蹴りだすタイミングでは広がった足の裏の筋肉が縮んで、ビヨーンとバネのようにチカラを生みだします。

なぜなら、筋肉とはゴムみたいなものだからです。

ただし、筋肉は鍛えておかないと弾力の落ちるゴムなので、足の裏のトレーニング不足な人は、そもそもこのバネがあまり使えません。

また、足の裏の筋持久力が弱いと、普段走らないような長距離(長時間)を走ったときには、普段よりも疲れ過ぎた足の裏の筋肉が次第に伸びっぱなしになってしまうので、結果として足全体が縦と横に広がります。

つまり、甲が下がり足幅が広がるので、レース終盤の8kmはその分 横幅がシューズに締めつけられて地獄だったのだと思います。たぶん。

まずは変えよう靴下を。加えて役立つテーピング

根本的な問題の解決となる足裏のトレーニングは、ぜひこれから習慣化して欲しいですが、非日常的な距離のマラソン大会にチャレンジする場合には、足裏の筋肉の補強として、テーピング効果のあるソックスを使うことをオススメします。

ただし、これらの製品はぶっつけ本番はNG

足裏の筋肉のサポート力は商品によって異なるため、自分に合うかどうかを必ず練習で確認してから本番を迎えましょう。

もしくは、この期にテーピングを覚えてみることもオススメです。

ソックスと違いテープは一回ごとの使い捨てになりますが、テーピングの技術を身につけることは筋肉の構造の勉強にもなり、他の部位の故障予防にも応用性が高いので、特にウルトラマラソンへチャレンジしようと思っている人にとってはレース中のトラブル対処のなかでも重宝します。

本当の地獄は足の浮腫み

ちなみに私は、足裏のアーチが極端に崩れないためにも日常生活からカカトの骨のバランスを整え足裏を鍛えるためスーパーフィートというインソールを20代の頃から愛用してきましたが(購入はぜひ SHI5IN STORE にて)

それでも、レース中にシューズトラブルで生き地獄を味わったことが一度だけあります。

26歳の夏に出場した、トランスエゾという北海道を縦断往復する合計1088kmの14日間ステージレースでのことです。

一日平均80kmを連日走るステージレースの8日目を過ぎたころから、日に日に自分の両足が膨張してゆき、10日目を迎えたころにはまるで象さんのようにパンパンになってしまっていました。

当然、そのままシューズを履いていられるはずもなく、換えのシューズが手に入る街中でもなかったので、指まわりやアッパー素材はすべてハサミで切り落としましたが、それでも変わらず地獄でした。

要するに、足が異常なほど浮腫んでしまっていたのですが、浮腫みの原因は足まわりの循環が滞ってしまっていたことなので、インソールやソックス、テーピングで解決できるものではありません。むしろ悪化します。

当時は、利尿剤で強引にカラダの循環をうながし続け、なんとか完走を果たすことができましたが、2度とあんな地獄は見るものかと心に誓い、その後は浮腫みやすい足の根本的な改善のためにふくらはぎまわりのケアと積極的休養としてのセルフお灸を継続して今に至ります。

あらゆるトラブル対策の根本は、意識と習慣の改善ですので、まずはケアを継続してくださいね。


[井上が担当するセミナー情報]

毎週水曜日 夜20:30〜22:00

スポーツクラブNAS若葉台コアランニングセミナー

内容 : NAS若葉台の設備と環境を活かして、参加者各自の目的にあわせたランニングメニューの考え方と故障予防の基礎ノウハウを井上真悟が指導いたします。

詳細は → モシコムサイトより

※当セミナーは事前予約なく当日の参加が可能です(1,080円)


image井上真悟プロフィール 1980年東京生まれ

• GARMINブランド公式アンバサダー兼ランニングコーチ

• 月刊ランナーズ・サロマ湖/四万十川100kmウルトラマラソン大会公式企画コーチ

• 著書「大陸を走って横断する僕の話。(台湾・木馬出版)」 など

[new] オリエンタルラジオ中田敦彦さんのアパレルブランド「幸福洗脳」 キャストページに掲載いただきました

26歳時、父の他界をきっかけに挑んだ通称「世界一過酷なウルトラマラソン」サハラ砂漠マラソンにて2年連続日本人1位となる。その後、ランニングコーチとして児童を対象にしたコーチング経験を積む傍ら、日本全国の児童養護施設へ走って訪れる活動を展開(2007~)出逢った全ての子供たちを喜ばせたいと思い、当時「20代では結果が出せない」と言われていた24時間走に絞った競技活動に打ち込む。2010年、伝説のウルトラランナーと呼ばれていたスコット・ジュレクとのレースを制し、20代初の同競技・世界タイトルを獲得。現在は「2020年・金栗四三のアメリカ大陸5000km横断駅伝」の実現をめざし、精力的に活動中。夢実現の手段として、2018年11月に出場した日本代表選考会を準優勝。まずは、2019年10月フランス開催・24時間走世界選手権で9年ぶりの世界王者に返り咲く予定。

関連記事

ページ上部へ戻る