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月間100kmで歩かずフルマラソン完走!

『月刊ランナーズ7月号』 誌面の「月間100kmでフルマラソン歩かず完走!」コーナーで紹介させていただきましたトレーニングアドバイスを今日はもう少し掘り下げて説明しておきたいと思います。

誌面では特にコアトレにスポットを当ててフルマラソンを歩かずに完走するためのトレーニング方法をお伝えしましたが、では「コアトレこそが最も重要なのか!?」と、いうと決してそんなことはありません。トレーニングは本来 様々な運動刺激がお互いに相乗効果を生むものです。その中でコアトレはどういう役割をするものなのか、日頃のランニングに対して、どのような位置づけで考えてゆくと有効なのか、を整理してゆきましょう。

土台づくりは足し算。レベルアップは掛け算。

マラソンのトレーニングは同じ「走る」という行為を大まかに3種類に分けることができます。
おしゃべり出来るくらいのゆっくりペースで走る「ジョギング」と、疾走感のあるペースで走る「ランニング」、そして自分の限界を出し尽くす「全力疾走」です。

学生時代に瞬発系のスポーツ経験を持つマラソン初心者の中には「昔からゆっくり走るのだけは苦手だ」と言う方がいます。そういった方々は現役当時から速筋を鍛えてきた頻度が高く、久しぶりの運動でも速筋繊維、部位としてはカラダの表層部の筋肉が働きやすくなっているのだと思います。

最大心拍数の80%を越えるランニングや90%近い強度で行なう疾走は言うならば掛け算のマラソントレーニングです。適したタイミングで取り組めば心肺機能やスピード持久力が向上し、マラソンの記録短縮につながりますが、高負荷なトレーニングの頻度だけを高めても基礎となる走り込みが出来ていなければ体内でのエネルギー供給システムがうまく活かせず42.195kmという長い道のりを歩かずに完走することは困難です。

まずは最大心拍の50〜60%程度で行なうジョギングや、それさえキツイ場合はウォーキングでも良いので1回に30分以上、週に2〜3回の頻度を目標に継続しましょう。抹消毛細血管が発達し、遅筋繊維を地道に鍛えてゆくことで負荷を高めたトレーニングの効果を得やすくなってゆきます。

故障を抑え、効率を意識するからこそコアトレを。

「そうは言ってもゆっくり走るのがやはり苦手だ」という方、ごもっとも。
実はゆっくり走ることはある意味、楽ではないのです。
確かに心肺やカラダの表層にある筋肉(アウターマッスル)への負担は30分間だけ速く走る場合より60分間ゆっくり走る方が楽かもしれません。
しかし骨や内臓を支えている深層部の筋肉(インナーマッスル)は遅いペースでのランニングの方が負荷を感じるハズです。インナーマッスルのトレーニング不足は疾走感のあるペースならある程度の距離まで誤魔化しが効きますが、強化を怠るとランニング時間とともに姿勢が崩れてゆき、歪みからくる疲労の蓄積が故障の原因になることも。

また、脂肪の燃焼効果を考えた場合にも日頃から深層筋を鍛えている状態でスローペースのジョギングを長い時間続けた方が効果的です。

走り込み期間からしっかりとコアトレを並行しておこなってゆくことで姿勢の改善、関節の強化、体脂肪率の減少の3点が見込めます。
それらはその後の高負荷トレーニングやレースチャレンジにおいて確実に貴方のカラダを故障から守り、レース後半の苦しさを軽減する効率的なランニングフォームへ導いてくれますので、ぜひ地道にコツコツと継続してゆきましょう!

※コアトレのやり方についてはぜひ月刊ランナーズ7月号の誌面をご参照下さい。


目標達成のために重要なことは逆算。

日頃から深層筋を鍛え、良い姿勢でのランニングをコツコツと週に2回、3回と積み重ねてゆくこと。それだけでも血液循環の向上により以前よりも体調が良くなり、水分の保有量が増えることで肌ツヤが良くなり、さらに基礎代謝が上がることで痩せやすくなり…と、健康面では恩恵を受けることが多いと思います。が、レースでの目標がある場合にはやはり目標を意識したトレーニング計画が必要になります。

例えば目標が「歩かずフルマラソンを完走する」と言う場合ですが、では何をしておかないとフルマラソンのレース中に歩かざるをえなくなってしまうのか。
それはずばり!「30kmの壁」対策です。
日頃のジョギング、ランニングでは走ることのない25km以上(できれば30km)の距離を一度はレース前に走っておくことでレース本番のペース配分やカラダの反応、精神的な余裕度も相当変わってきます。

ただしレース直前に25km以上の距離走をおこなってしまうと練習後の疲労が当日まで抜けきれないおそれがあるので、実行するタイミングはおよそレースの1ヶ月〜3週間前まで。
そして距離走をおこなうための土台としてはおよそ週の合計距離が30km以上走れるようになることが望ましいです。

毎週30kmを走る必要はありませんが、レースの2ヶ月前〜1ヶ月前のどこかの1週間でいつもより距離をのばし(またはランニング頻度を増やし)合計30km以上走れるようになると、30km走をしっかりとこなすことが出来るようになります。

では一週間で合計30km以上を走れるようになるには…
トレーニング開始初期からコアトレ×40分以上のジョギングを積み重ね、一週間のランニング頻度を2〜3回に増やしてゆくことが必要になります。
特に筋トレの効果がしっかり感じられるようになるには2〜3ヶ月はかかりますので、レースで30kmの壁を越えるためにもコアトレは3ヶ月前から習慣にしてゆきましょう。

まとめ

今回は初心者の方が歩かずにフルマラソンを完走するための例としてランニング量や頻度を書きましたが、目標設定の違いこそあれ土台作り→掛け算のトレーニング→仕上げのトレーニング(上記の例だと25〜30km走)というプロセスでレース本番に必要な走力へ近づけてゆくことがマラソントレーニングの基本的な考え方です。一朝一夕で目標達成に必要な走力にたどり着くことはできませんが、カラダを作ってゆく過程すべてをひっくるめてこそのマラソンです。一週ごとのカラダの変化を感じながら、プロセスを楽しみレースを目指してゆきましょう。

1.トレーニング初期はおしゃべりできるペースでのジョギングを一回に30分以上×週に2〜3回を目標とし、抹消毛細血管と遅筋繊維の発達を狙ってゆく。

2.ジョギングと並行して深層筋を中心とした筋力トレーニングに取り組むことで姿勢の改善、関節の強化、体脂肪率の減少を狙ってゆく。

3.レース2ヶ月前には1週間の合計距離が30kmを越える週をつくり、レース1ヶ月前〜3週間前に25〜30kmの距離走をレースペースでおこなう。

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